【書評】きみのお金は誰のため 田内学

こんな本

自分はお金の奴隷になっていないか?お金の本当の価値が分かる本。

ビジネス書ではあるが、小説としても超絶面白いストーリー。

【ストーリー】

中学二年生の「優斗」は、町にある謎めいた豪邸が昔から気になっていた。

ある日、謎の豪邸に「お金の勉強」をしに行くという投資銀行に勤務する女性と出会い、優斗も一緒に学ばせてもらうことに。

そこに住むボスと呼ばれる大富豪は「お金は重要ではない」と主張する。

出題される課題やクイズを通して、「社会の仕組み」や「お金の正体」を学んでいく物語。

【著者について】

職業:金融教育家

著書:「お金の向こうに人がいる」など

・ゴールドマン・サックス証券に16年勤務

・学生から金融庁まで幅広く講演を行う

Bすけ
Bすけ

お金で解決できることってどれくらいあると思う?

リトル
リトル

そうですね~。

ほとんどが解決できるんじゃないですか?

Bすけ
Bすけ

本書では、お金だけで解決できることはゼロだと言っている。

それについて、詳しく説明していくぞ。

「世の中、お金で解決することがほとんど」

そう思っている人がほとんどだろう。

でも実は、お金だけで解決できるものはゼロだ。

例えば、無人島にお金をもっていって解決できるものはあるか?

答えはNOだ。

では、お金を払って解決できるときとは、どんなときか?

それは、お金を受け取った人が働いてくれる時だ。

だから、誰も働いてくれない無人島ではお金で解決できることはない。

お金を使うこととは、誰かに変わりに働いてもらうことだ。

例えば、米を買うことを考えてみよう。

私たちは米がなければ、店に売ってもらう。

店の人は米を作れないから、生産者に作ってもらう。

生産者は自然の恵みと自分の労働で米を作る。

このように、全ての工程で誰かが働いているんだ。

お金を払うことで、代わりに働いてもらう。

だから、労働がなければ、お金だけで解決できることはゼロだ。

働く人がいて、初めて世の中は回るんだ。

国が抱える1200兆円の借金は誰のせい?

Bすけ
Bすけ

日本が抱える借金が1200兆円もあるの知ってるか?

1人当たりの負担は1000万円だ。

リトル
リトル

なんでそんなに借金を作っちゃうんですか!

僕たちが負担するわけじゃないですよね?

Bすけ
Bすけ

負担するのは私達になるかもしれないな。

よし、そのへんを説明していこう。

「将来に借金のツケを回すなんて最悪」

こう思う人が多いだろう。

でも、本当に昔の人は将来にツケを回したのか?

家庭の借金と国の借金では、考え方を変えなきゃいけない。

ポイントは、誰が働いているかだ。

例えば、家を買うために借金した場合。

働いているのは、住宅を建設する人たちだ。

つまり、お金は家庭内から減ったことになる。

次に、政府が道路をつくるために借金した場合。

ここでは、国内というくくりで考えてみてくれ。

働いているのは、国内の道路を建設する人たちだ。

国が借金をしたお金は、労働者に移動しただけで国のなかにある。

つまり、国の借金の分だけ誰かの預金が増えているんだ。

過去の人たちは借金を返そうとせずに、サボっていたわけではない。

国の生活を豊かにするために働いてきた。

そして、その場所で私たちは生活をしているんだ。

リトル
リトル

なるほど~。

視点を変えて考えなきゃいけないんですね!

Bすけ
Bすけ

そうだ。

借金の分だけ、誰かが働いている。

その結果、国民の生活が豊かになる。

そして、働いた人の預金が増えるんだ。

【まとめ】きみのお金は誰のため

  • 働く人がいなければお金の価値はない
  • お金を使うこと=代わりに働いてもらうこと
  • 国の借金の分だけ誰かが働き、お金を受け取っている
Bすけ
Bすけ

どうだ?

お金に対する考え方が変わっただろう?

リトル
リトル

僕は今まで、お金に取り憑かれたような考えをしていました。

本来は、人に注目して考えるべきだったんですね。

Bすけ
Bすけ

うむ。

タメになったと思ったら、さっさと本を買いに行け!

リトル
リトル

ありがとうございました。

では、行ってきます!