リーダーとしての結果がでない。
リーダーを目指したい。
すでにリーダーとして仕事をしている人、これからリーダーを目指す人におすすめ。
本書では、人間の行動・思考からAIが導き出した「トップ5%リーダーの共通点」を紹介。
いずれはリーダーを任されたい。
という気持ちで手にとってみた本。
それでは、紹介していきます!
トップ5%リーダーとは?
本書では、人事評価でSS級の評価を出し続けている人を『トップ5%リーダー』と定義。
多くの会社の評価査定では、「S・A・B・C・D」の5段階がほとんど。
そのなかで、Sの評価を受けられるのは上位10%ほど。
そして、Sのなかでも突出した成果を残している上位5%が「SS」だと言える。
SS級の人は、何年も継続して成果をあげたり、社内異動をしても高いパフォーマンスを発揮するような人のこと。
そんな、トップ5%の管理職(リーダー)に着目して調査した結果が、本書にまとめられています。
調査の対象は、トップ5%リーダー1841名、それ以外の管理職1715名。
では、本書のポイントを3つに絞って紹介していきます!
トップ5%リーダーは歩くのが遅い
トップ5%リーダーの59%は歩くのが遅い。
これは、定点カメラを目視で確認して得られた結果です。
速度を割り出すことはできなかったが、明らかにゆっくり歩いていたそう。
一般的な管理職では、ゆっくり歩く人は38%のみ。
だから、明らかに5%リーダー特有の共通点であることが分かる。
では、この理由はなんなのか?
私がまっ先に思ったのは、
管理職の中でも、できる人ほど現場を離れて時間に余裕があるんじゃない?
しかし、実際は違いました。
5%リーダーは他のアンケートで、
意図的に時間と気持ちの余裕をつくるようにしている。
と回答する人が58%もいたのです。
つまり、その意識が歩くスピードに現れていると考えられます。
では、ゆっくり歩くことでどんなメリットがあるのか?
それは、人から話しかけられやすくなるということ。
5%リーダーは、「チャンスは人から運ばれてくる」と考えているのです。
私も、同僚から運ばれてくる相談はチャンスだと考えています。
解決することで自分の信頼を高めることに繋がるからです。
でも、もし忙しさを顕著に見せて仕事をしていれば、
忙しそうだか、話しかけるのはやめよう。
話しかけやすい他の人を当たろう。
と、情報は運ばれてこないでしょう。
だから、トップ5%リーダーは話しかけられやすいように、ゆっくり歩くのです。
5%リーダーに近づくために私がやるべきこと。
・忙しさを態度に表さない
・人が集まる場所ではゆっくり歩く
トップ5%リーダーは相手が話しやすい雰囲気をつくっている
話しやすい人ってどんな人だろう?
一般社員2.9万人に聞いた、話しやすいリーダーの特徴は以下のとおり。
1位:しっかり聞いてくれる姿勢
2位:普段から頻繁に話してくれる
3位:安心感と話しやすい間や空気
どれも雰囲気に関する項目が上位を占めています。
話しやすい人かどうかは雰囲気で決まるようです。
その雰囲気をつくるために、5%リーダーが対話場面でしていることがあります。
それは、相手の話をしっかり聞いていることを態度で示すというもの。
その具体的な態度がこちら。
・頷きのバリエーションが一般的な管理職より2倍ある(平均5.2パターン)
・頷きの深さはその他のリーダーより33%深い(平均12cm)
・頷きの速度は一般的な管理職より1.5倍遅い(平均1.1秒)
・発言のタイミングが相手にかぶる回数は一般的な管理職の1/3以下(0.2回/10分)
話しやすい雰囲気をつくることで、自分よりも相手に多く話してもらおうとしているのです。
人は、自分が主体的に話すことで物事を自分事として捉えてます。
また、自発的な発言はその後の行動につながりやすくなります。
だから、相手から話してくれるような雰囲気づくりを心掛けているのです。
反対に、トップダウンで上司から一方的に決まったことを伝えられた場合。
言われたことをただ実行するとなると、どうしても気持ちは入りにくい。
でも、自分の伝えたいことを抑えて、相手主体で話をするのって焦れったくない?
たしかに、リーダーは自分の伝えたいことを「ダーッと」話してしまう方が楽だと思います。
でも、そこを少し抑えて相手主体で話してもらう。
そのために、頷きの工夫で話しやすい雰囲気を作る。
これは、心に余裕がないと、なかなかできないことでしょう。
私も、まずは時間管理で心の余裕をもつことから意識していきたいと思います。
トップ5%リーダーは、失敗の確率を下げる戦略をとる
トップ5%リーダーには「成功確率を上げるより、失敗確率を下げる」という特徴が見られました。
その結果を示すのが、以下のヒアリング調査。
対象は、トップ5%リーダー:1814人。一般的な管理職:1715人。
「失敗確率を下げる」ことを意識している人
5%リーダー:291名
一般的な管理職:4名
「成功事例をマネする」ことを意識している人
5%リーダー:3名
一般的な管理職:891名
5%リーダーはなぜこのような戦略をとるのか?
それは、他社や他人の成功事例をマネしても同じ成果は出にくいと考えているから。
変化の激しい時代の中で、同じ環境・条件ということはありえないと理解しているのです。
管理職になると、多くの意思決定をしなければいけません。
その意思決定の1つ1つが会社の成績や自分の評価、部下のモチベーションなどに影響します。
そんな重要な決定権をもっているからこそ、
正解が分からねぇ。うまくいった人をマネしよう!
やってみなきゃ分からねぇ。今回は賭けにでよう!
こんな判断をしたくなる気持ちもあるでしょう。
しかし、そんな気持ちを抑えて5%リーダーは失敗確率を下げる戦略をとるのです。
失敗確率を下げる選択をするには、日々の失敗から学ぶことを習慣化する必要があるでしょう。
失敗を引きずることなく、他人のせいにすることなく、原因を追求するのです。
日々、これができるかできないかが、一般的な管理職と5%リーダーの差になっているのでしょう。
失敗の確率を下げる選択をするために、私が明日からやるべきこと。
・日々、失敗の原因を追究し次の行動に活かす
・失敗を避けることを意識しすぎるあまり、挑戦することを忘れない
まとめ【AI分析でわかったトップ5%リーダーの習慣】
- 5%リーダーは、チャンスは人から運ばれてくることを信じて、人との会話を大切にする
- 5%リーダーは、相手主体で話してもらうための雰囲気づくりをする
- 5%リーダーは、失敗の確率を下げる選択をすることで成功に近づける
本書は、1万8000人ものビジネスパーソンを分析した結果がまとめられた本。
だから、1人の成功者がどのように考え行動してきたか?
というような、個人の経験や考えをもとに書かれたビジネス書とは大きく違います。
1万8000人分の半端ない情報が根拠になっているのです。
本書を読む前は、管理職の中のトップ5%の人は、とんでもない能力をもっているのだと考えていました。
しかし、実際に優れているのは個人スキルではなく「メンバーとの接し方」だったことに気づけました。
能力を高めるには時間がかかりますが、本書で紹介していることは、すぐにマネできることばかり。
メンバーといい関係を築き、結果が出せるようマネしていこうと思います!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!