読書や勉強を成果につなげたい。
効果のあるアウトプット方法を知りたい。
アウトプットを習慣づけたい。
本書は、そんな悩みをもつ人におすすめの本。
著者は、メルマガ・Facebook・Youtube・本の出版・セミナーなど、日本一アウトプットしている精神科医。
脳科学に裏付けられたアウトプット術を大公開。
読書を趣味としている者としては、読んでおきたい本
という理由で手にとってみた本。
それでは、さっそく紹介していきます
アウトプットをしなければインプットは時間と労力の無駄に終わる
インプットだけでは脳内世界が変わるだけ。
アウトプットすることで初めて現実世界が変わる。
まずは本書での定義。
インプット:読む・聞く
アウトプット:話す・書く・行動する
つまり、読んだり聞いたりしているだけでは何も変わらないということ。
脳の中が変われば、自然とアウトプットにも変化が起こるんじゃない?
私自身も、ずっとこのような考えを持っていました。
たしかに、新しい知識を脳の中に溜め込んでおけば、いつかその知識をもとに行動できることがあるかも。
でも、新しい知識を使う機会が来るまで、脳の中に溜め込んでおくことはできるでしょうか?
例えば、3ヶ月前にチェックした経済ニュースの内容を覚えていますか?
もし、1年後にその知識を使える時が来たとしても、私はインプットしたことさえ覚えていない自信があります!
だから、インプットしたことを覚えているうちに、アウトプットして現実に反映させる。
または、アウトプットすることで長期記憶にとどめることが必要なのです。
私は理学療法士という仕事上、「記憶」に関しては説明できる知識があります。
なので、少しアウトプットにお付き合いください。
記憶は、短期記憶(一時的)と、長期記憶(長期間)にわかれ、それぞれ別の場所に保管されます。
短期記憶は、海馬。
長期記憶は、大脳皮質。
短期記憶の中でも、繰り返し使われることで、重要な記憶だと判断されたものが大脳皮質に送られて長期記憶となります。
その他の、重要ではない情報は消去されます。
だから、話す・書く・行動するといったアウトプットをしないと、忘れてしまうのです。
いざ、「知識を使える時が来た!」
となっても、何も覚えていないのです。
そんなわけで、インプットだけしていても現実は何も変わらないのです。
自己満足に終わらないように。
インプットにかけた時間や労力が無駄にならないように。
1冊本を読んだら、まずはアウトプットすることを心がけたいです。
人に教えることは最も自己成長につながるアウトプット
最も効果のあるアウトプット方法は「教える」こと。
本書では、80個のアウトプット方法を紹介しています。
そのなかでも、最強なのは「教える」こと。
アメリカ国立訓練研究所が導きだした「ラーニングピラミッド」。
これは、学習方法による知識の定着率を表した図です。
いちばん定着率が高いのは「教える」ことで90%。
反対に、一番低いのは「講義を受ける」5%。
また、ワシントン大学の実験では、
人に教えるつもりで本を読むだけで、定着率は28%上がる。
という結果が明らかになっています。
でも、教える機会なんてないよ
と言う人も多いかと思います。
そんなときは、職場の勉強会で自分ができることを探してみてください。
私の職場では、職員の質を保つために、年にいくつかの勉強会を開くことが義務付けられています。
そのうち、3つを引き受けて気づいたことがあります。
それは、「教える人がいちばん勉強になる」ということ。
教えるために、資料を作成していると自然と以下の行動をとることになります。
- 情報の要約をする
- 情報が不足している部分を勉強し直す
- わかりやすい構成や言葉を選ぶ
そして、これらの行動により以下のようなメリットを感じています。
- 自分の頭の中が整理される
- 新しい知識が入る
- 記憶が強化される
- 人前で話すことに慣れる
- 自信がつく
人前で話すことは苦手なので、はじめは声を震わせて説明していました。
でも、フィードバックをもらい、改善を繰り返していると資料のクオリティーが上がる。
だから、自信がついて「楽しさ」や「充実感」につながる。
誰よりも勉強会の効果を得られているのは、参加者よりも私!
そんな気持ちで、これからも「教える」機会を増やしていきたいと思っています。
アウトプット力を高めたいなら、情報発信する
ネットでの情報発信によるメリットは計り知れない。
そのメリットのうち、私自身も共感できたものは3つ。
1.フィードバック効果が高い
2.文章が上達する
3.楽しい
ネットに情報発信すると、SNSでは「コメント」や「いいね!」などの反応が帰ってきます。
ブログでは、閲覧者の数や検索順位といった数字を知ることができます。
その反応や数字が、自分が発信したことへのフィードバックになる。
反応がなかったり、数字が低い場合は、
どんな内容・言葉にすれば見てもらえるかな?
と、ネットの反応をフィードバックにすることができるのです。
そして、これを繰り返していけば文章力の上達や考える力が身につきます。
さらに、結果が出れば、
「こんなに多くの人に賛同してもらえた」
「人の役に立つ発信ができた」
と、承認欲求が満たされます。
私も、情報発信は自己成長もできて、楽しいということで、メリットを多く感じています。
もっと早く始めればよかったと思っているくらい。
成果に関わらず、自己成長のためには、おすすめしたいアウトプットです。
まとめ【学びを結果に変える アウトプット大全】樺沢紫苑
- インプットだけでは何も変わらない。アウトプットして初めて現実が変わる。
- いちばん効果のあるアウトプットは「教える」こと
- 情報発信はメリットが多い、おすすめのアウトプット
私も読書を始めたころは、読むだけで満足していました。
現在は、行動に移すことを意識してはいるものの、気がつくとアウトプットを疎かにしてしまうことも。
だから、「アウトプットしなければ時間と労力の無駄」という言葉を見たときには、ドキッとしました。
インプットとアウトプットはセットで考えなくてはいけない。
アウトプットまでできて初めてインプットの意味がある。
ということを、改めて気付かされました。
読書や勉強を成果につなげたい。
効果のあるアウトプット方法を知りたい。
アウトプットを習慣づけたい。
こんな人は、ぜひ、本書を読んでみてください。
「書く」「話す」「行動する」
それぞれのアウトプットのコツを知ることができます。
本書を読んで、私が実践しているアウトプットは以下の記事で紹介しています。