皆さんは、仕事のミスでマイナス思考に陥り、さらにミスを重ねたりと悪循環を招いた経験はないでしょうか?
気の持ちようは人生を左右させる大きな要素の1つなのです。
屈強な精神力を持つ大谷翔平は中村天風の『運命を拓く』を読んでいたそうです。
この本は難解すぎることでも有名なため、漫画で分かりやすく解説したものが今回紹介する本です。
全部で6章に分けられ、各章で3~4つの名言を紹介。
さらに、漫画で伝わりにくい部分に関しては文章でも解説しています。
それでは、解説していくので興味がわいた方は読みすすめていただけると幸いです。
運命は天命と宿命に分かれる
運命というものには2種類ある。
どうにも仕様のない運命を天命といい、人間の力でうち開くことが出来るものを宿命というのである。
中村天風
辞書では、
運命:人間の意志を超えて、幸福や不幸、喜びや悲しみをもたらす超越的な力
天命:天が人間に与えた使命
宿命:生まれる以前から定まっている運命
※引用コトバンク
3つとも自分の力では変えることの出来ないことを意味しています。
しかし、天風は運命に新たな定義をしました。
天命:「この時代に生まれたこと」など自分で変えることが絶対にできないもの
宿命:天命以外の全てであり、自分で変えることの出来るもの
そして、運命は「宿命」が大部分だと。
つまり、運命を拓けるかどうかは全て自分次第。
心を積極的にすれば、ほとんどのことは乗り越えられる
自分の心を積極的にして活きるという方に自分の心を決定しなさい。
そうすればもう、天命なんてものは極めて僅かしかない。
中村天風
嫌なことや悲しいことがあっても、それを変えることはできません。
だからその感情を引きずってはいけない。
なぜなら、天命以外のものは心を積極的にすれば乗り越えることができるからです。
例えば、
「仕事でミスをして注意をされた」
「お客さんに理不尽なクレームを受けた」
このように嫌なことがあった場合でも、そのことに執着してはいけません。
「これは天命ではなく宿命だ」
「自分の心次第で乗り越えられるものだ」
そう言い聞かせることで、心を積極的にできるでしょう。
すると、この世に乗り越えられないことは極めて僅かになります。
悲観するのは人間の悪い癖
心配したり悲観したりする習慣を、習慣とも気づかず、悪い癖とも反省しないで、人間共通の通有性というように、間違えてますますやっていると、人生の光明をどんどん闇にする哀れな気分だけが、人生を支配するようになってしまう。
中村天風
心配・悲観することは人間の当たり前の感情だけど悪い癖です。
そして、ほとんどの感情は今までの自分の経験から形作られています。
例えば、少し風邪っぽいなというとき
「頭が痛い気がしてきた」
「喉も痛いかもしれない」
「熱があるかもしれない」
このように、実際に症状はないのに「気がしてきた」というようにどんどん消極的な感情に陥った経験はないでしょうか?
悲観や心配しても状況は良くなりません。
むしろ、風邪とは関係なかった心まで弱っていきます。
『病は気から』という言葉や『プラセボ効果』(偽物の薬でも効果を信じて飲むと本当に症状がよくなる)があるように、確かに気持ちの持ちようによって良くなることも悪くなることもあるのでしょう。
中村天風は、消極的な感情を完全になくすことはできないが、その感情に執着しないようにすることはできると考えています。
感情のコントロールが得意な人もいれば、なかには苦手な人もいます。
しかし、苦手な人でも訓練をすれば積極的なものに変えることができるとして、「心身統一法」という心と体の訓練法を体系づけています。
まとめ
大谷翔平、長友佑都、松岡修造など多くのスポーツ選手や政治家・芸能人が中村天風の影響を受けています。
それだけ、人生にとって心の持ちようは重要なことだと言えます。
ここで紹介した以外にも、多くの名言を残しています(全部でいくつあるのか分からないほど)。
『中村天風』を漫画で気楽に学んで、お気に入りの名言を見つけましょう。
気に入った言葉は、自分の人生のなかの「一本の強い信念」になるかもしれません。
最後まで読んでいいただき、ありがとうございました。