「ロジカルシンキングに興味がある」
「考えたことがうまく相手に伝わらない」
「ビジネスの基礎を学びたい」
こんな人におすすめなのが、ロジカル会話術です。
ロジカル会話術とは、相手との関係をきずくために論理だけでなく感情にも働きかける会話術です。
- 自分が苦労して考えた意見
- せっかく学んだロジカルシンキング
これらは、相手に伝わらなければ意味がないし、仕事も進みません。
だからこそ、考える力だけでなく会話術も必要になります。
本書では、コンサル歴27年のコンサルのコンサルと言われる著者がわかりやすく実践的な会話術を紹介しています。
ロジカル会話術を身につけて、今の時代にどこからも求められる人材を目指しましょう。
それでは、気になった方は読み進めていただければ幸いです。
これからの時代に必要なのは会話術
ロジカルシンキングやクリティカルシンキングなど「考える力」が問われる時代になりました。
しかし、考える力だけでは不十分なのです。
考える力を身につけても、まだ不十分なの?
国会の答弁を思い浮かべてください。
相手を論破しようとして喧嘩になっていることありますよね。
自分の考えが正しいと主張して、お互いの意見に優劣をつけるような討論はNGということです。
仕事は最初から最後まで1人で行えることはありません。
基本的には、他の人を巻き込む必要があります。
だから、考えたことを人にうまく伝えるための「会話術」が必要なのです。
コミュニケーションは苦手。
私には難しいんじゃない?
たしかに、難しいです。
なぜなら、「考える力」と違って「会話術」は受け手が決めるから。
相手が急に怒りだしてしまい、
「そんなつもりで言ったわけじゃ・・・」
ということがよくあります。
つまり、会話は相手の受け止め方しだいということを理解し「誤解の可能性」にも注意して話す必要があります。
しかし、ご安心ください。
人間の脳はこの順番で話をすると「スッと」頭に入るという「型」があります。
さらに、この型に加えて受け入れてもらいやすい感情にさせる方法を以下に紹介していきます。
会話術のテクニック:PREP
PREPとは話す順番の頭文字をとった言葉です。
- P:結論
- R:理由
- E:例
- P:結論
この順番で話すことで、相手にストレスを与えることなく要点を伝えることができます。
例えば、以下のことを伝えたい文章をつくってみます。
「失敗したことのない人は、1度も挑戦をしたことがない人」
まずは、PREPの順番で
失敗したことのない人は、1度も挑戦をしたことがない人です。
なぜなら、人はみな挑戦をして失敗から学んでいくものだから。
成功者と言われるような人も、成功の数よりも多くの失敗をしています。
だから、失敗をしたことがない人は挑戦をしたことがない人なのです。
次に、適当な順番で
成功者と言われるような人たちは、成功の数よりも多くの失敗経験があります。
失敗をしたことがない人は1度も挑戦をしたことがない人です。
人はみな何度も挑戦をし、失敗から学んでいきます。
同じ内容を話していますが、PREPではいちばん伝えたいことが何なのかはっきり分かります。
しかし、下の文章では何がいちばん伝えたいことなのかわかりません。
仕事などで相手が忙しい場合は、
「忙しいのに、この人は何を言いたの?」
と相手に話の要点を考えさせるようなストレスを与えてしまうことになります。
学校では起承転結しか習ってないよ?
起承転結は話をおこす「起」から始まります。
そのため、前置きを話す時間がない相手には向きません。
また、「起」が長くなればなるほど、要領を得ない人になってしまいます。
そのため、状況にはよりますがビジネスシーンではPREPのほうが適切と言えます。
会話術のテクニック:納得=論理+感情
相手に納得してもらうためには、根拠をしっかり示し話の筋道をはっきりさせる必要があります。
そして、もう1つ重要なのが感情です。
まず、相手との距離を縮めるためには相手に共感しましょう。
共感していることを伝えるのって難しくない?
大丈夫。ポイントを紹介します。
相づち+受容のキーワード+ミラーリングorパラフレージング
相づち:へー、うーん、いやー
受容:なるほど、きついねー、よかったね
これだけでは、ちょっとそっけないですよね?
そこで、ミラーリングとパラフレージング。
相手の言葉の一部をそのままくり返す。
○○だったんだよ→○○だったんですね
相手の内容を要約したり、似た言葉で返す。
リハビリしてた→ケガから復帰するため頑張ったんだね
これらのポイントを実践することで、
「ちゃんと聞いてくれているんだな」
という印象を与えることができます。
すると、心の距離も縮まり会話がスムーズに運べるようになります。
まとめ
1.これからの時代は考える力+それを伝える会話術が必要
2.PREPで話すと要点が伝わりやすい
3.相手を納得させるには論理+ミラーリングとパラフレージングで感情に働きかける
どんなに考える力が優れていても、それを相手に伝えられなければ意味がありません。
やはり、ビジネスで結果を出すためにはロジカル会話術が重要です。
会話術は、ちょっとしたコツを意識さえしていれば習得は可能です。
PREPはTwitterやInstagramでも使うことができます。
簡潔に要点を伝えられるため、短い文章で相手を引き付ける必要のあるSNSに適しているのです。
まずは、SNSをチェックしながら、文章構成を分析してみることから始めてみてもよいかもしれません。
考える力に伝える力(会話術)が合わされば、相手を納得させることができ、仕事をスムーズに進めることができます。
会話術を身につけて、どこからも求められる人材となり人生の選択肢を広げましょう。
最後まで読んでいいただきありがとうございました。