【仕事が速い人は、これしかやらない】石川和男

仕事が速い人は、力の入れどころを知っている。そして、うまく人に任せる能力をもっています。

逆に言えば、力の入れどころを間違えていたり、自分だけで処理しようとする人は非効率です。

当然、仕事が早く終わるはずもありません。

「毎日、残業があたりまえで家族や友人との時間がとれない」

「仕事がほとんどの時間をしめ、自分の時間がない」

非効率な仕事でこんな人生になってしまってはつまらないですよね?

本書では、「仕事が速い人が行っている7つの原則」を紹介しています。

何でもそうですが、できている人のマネをすることが、上達の近道です。

本書からテクニックを学び、自分に活かせるところは取り入れましょう。

そして、仕事に追われる毎日から、充実した人生に変えていきましょう!

それでは、解説していくので興味がわいた方は読みすすめていただけると幸いです。

著者は仕事を早く終わらせるにはこの3つが必要だと言っています。

1.注力すべき仕事を最速で処理する能力

2.人や物に任せるべき仕事をうまく任せる能力

3.自分が注力すべき仕事とそうでない仕事を、適切に見分ける能力

つまり、力の入れどころを見つけ、いっきに片付ける。そして、うまく人に任せる。

例えば、

A4用紙に書かれた1000字ほどのテキストをB5用紙に書き写す仕事

他部署の担当者に依頼のメール文を作る仕事

これらの仕事は、縮小コピーを使ったり電話で話せばすむ仕事です。

このように、効率の悪い方法でやることが習慣となっている仕事は意外と多くあります。

まずは、1つ1つの仕事を「何のためにやるのか?」と目的をはっきりさせましょう。

すると、手段を変えたほうがミスなく短時間で済ませられる仕事が見つかります。

「力の入れどころ」が分からず、すべてに全力を注ぎ込んでいたら、本当に力を入れるべきタイミングで力を発揮できなくなってしまいます。

そてでは、「力の入れどころを見つけ、いっきに片付ける」ための7つの原則のうち、ポイントを以下に紹介します。

「5秒」で行動に移す

人間の脳は何かをやる必要があると思った時に、5秒以上考えてしまうと、やらなくてもいい理由を考え始める

メル・ロビンス

アメリカで大人気の講演家、メル・ロビンスの書籍『5秒ルール』で紹介されている言葉です。

例えば、

困っていそうな外国人を見かけたとき、声をかけようと考えた。

しかし数秒後に「知らない言語だったらどうしよう」と不安がこみ上げてくる。

解決策は簡単で、悩まないようにカウントダウンするだけ。

「5、4、3、2、1、GO!」

さらに、すぐ行動するための解決策は「作業興奮」を利用することです。

「作業興奮」とは、心理学者のクレペリンが提唱したもの。

いったん行動を始めるとモチベーションが高まり、作業を継続できるようになる心理現象です。

例えば、こんなことがよくある。

毎日腕立て30回すると目標を立てた。

3日くらいは難なく続けられます。

しかし、4日くらいすると「今日は寝不足だしやめようかな」というように言い訳を考えてさぼってしまう。

解決策は、「1回でもやること」。

「明日に延期しよう」ではなく「1回で終わりにしよう」と考え、始めてしまいましょう。

すると、作業興奮により「せっかくだし30回にするか!」と続けるモチベーションが湧いてきます。

これを、仕事に応用するのです。

先延ばしする言い訳を与える間もなく「5、4、3、2、1、GO」で始める。

そして、「後でやろう」ではなく「少しだけやろう」と考える。

実行しながら問題点を考える

人生は「見たり」「聞いたり」「試したり」の3つの知恵でまとまっているが、一番大切なのは『試したり』であると思う

本田宗一郎

ホンダの創業者、本田宗一郎の言葉です。

つまり、「見る」「聞く」という情報収集よりも「試す」という実践がいちばん大事だと。

初めてのものに取り掛かるとき、準備ばかりに時間を使い、なかなか動き出せない人は多くいます。

これは、仕事が遅い人が陥る罠です。

まずは「試す」。準備の段階よりも、動いてみないと見えない問題点は多くあります。

実際に私もブログを始める前、過剰な準備をしていました。

まず始める前に、youtubeや本を読みあさりました。

しかしブログを始めてみると、そこで得られた情報の必要性は薄いものばかり。

本当に困るような問題点は、始めて初めて気づくことばかりでした。

この経験から言い切れるのは、「先に始めて、やりながら出てきた問題を解決するほうが効率的」ということです。

さらにポイントは、仮説を立てたうえで動くこと。

  1. 仮説を立てる
  2. 仮説の情報を集める
  3. 仮説の検証
  4. 結果に合わせて軌道修正

始めから仮説ありきで進めたほうが、早く結論に到達できます。

つまり、PDCAです。

P:計画を立て、D:実行し、C:検証し、A:再行動。

準備に100%の完成形はなく、いくらしても足りないと思えてしまうものです。

だからこそ、まずは実行しましょう。

そして、動きながら問題点を考えましょう。

結果、そのほうが速く仕事が終わるでしょう。

まとめ

〈仕事が速い人が優れている能力〉

力の入れどころを見つけ、いっきに片付ける能力。

そして、うまく人に任せる能力。

〈仕事が速い人がやること〉

1.5秒以内に行動に移す

2.実行しながら問題点を考える

「残業があたり前になってしまっていいのか?」

「家族・友人との時間はこんなものでいいのか?」

「仕事が中心の人生でいいのか?」

少しでも、思い当たる人はぜひ本書を参考にしてみてください。

残業で苦しんでいた著者は、仕事効率化の本を読みあさり、セミナーにも多く参加しました。

それを自分に落とし込んだ「最速仕事術」の要点をまとめたのが本書です。

仕事が速い人は、先人をまねしたり他人の知恵を借ります。

私もビジネス本を通して、先人の知恵を借りることで成長し続けたいと考えています。

仕事を早く終わらせ、空いた時間を楽しめる人生に変えていきましょう!