アドラー心理学を職場で活かす具体的な方法をストーリーで学べる本。
【ストーリー】
仕事ができないダメダメ営業マンの主人公。突然、上司になったのはアドラー心理学を習得し実践しているドラさんと呼ばれる男。困難に直面するたびに、ドラさんは解決の糸口となる宿題を出す。
宿題をクリアしていくことで、良好な対人関係を身につけ成果につなげていく物語。
【著者について】
職業:公認心理士
著書:「はじめてのリーダー論」「アドラーに学ぶ部下育成の心理学」など
・「経営に心理学を」株式会社の代表
・経営者やビジネスマンを対象に講演
・予約が取れない人気講師
ネガティブなことに注目しない
いろんな本で言われていることだが、お前はポジティブなことに目を向けているか?
たしかに、よく聞きますね。
でも、どうしてもミスという精神的に大きな出来事に目が行っちゃいます。
よく勘違いされがちだが、感情を押し殺す必要はない。
そのあたりを説明していくぞ。
例えば、会社の利益に関わるミスをしてしまったとき。
重大なミスほどネガティブな感情になるだろう。
ただ、ネガティブな側面だけでなく、ポジティブな側面があるのも事実だろう?
だから、ネガティブなことに注目する時間を減らせばいい。
逆に、ポジティブなことに注目する時間を増やすんだ。
「こんな大きなミスをすれば、この先絶対に同じミスは繰り返さないだろう」
「若いうちにいい勉強になったぞ!」
もし、ネガティブなことばかりに注目してしまえば、今後もミスが続くだろう。
なぜなら、心がネガティブなままだと次の行動につなげることができないから。
ネガティブ・ポジティブどちらに注目すれば、心が潤うかは一目瞭然だ。
自分の感情に素直でいること。
無理に、ネガティブな考えをかき消す必要はない。
そのうえで、ポジティブなことを考える比率を増やしていく。
自分と異なる意見には同意しない
会議に出席したとしよう。
そこで、相手の意見に納得・同意できない場合どうする?
納得できない理由を述べます。
そのうえで、自分の意見を主張します!
それは、相手の意見を否定することになるな。
相手は気分を悪くするんじゃないか?
相手の心理を考えてみるべきだ。
『嫌われる勇気』という名著は誰もが知っているだろう。
これを勘違いしている人が多い。
勇気を出して、自分の意見をはっきり言うぞ!
その結果、嫌われるだけの人が多くいる。
以下の手順を覚えておくことだ。
①同意はしないが共感
②自分の意見を提案
相手の意見を否定してはダメということだ。
まずは、同意はしなくていいけど共感するんだ。
「そうか!そういう考え方もあるのか!」
ってな感じで。
相手を認めることで、相手は心を開いてくれる。
すると、お前の意見を聞く気になる。
「それでは、私も意見を述べてもいいですか?」
ここでようやく、自分の意見を提案するんだ。
これは、返報性の原理という心理学を使っている。
人は何かしてもらうと、お返しをしたくなるんだ。
反対に、攻撃をされれば攻撃し返したくなる。
つまり、相手の意見を否定すれば、自分の意見も否定的な目で見られることになる。
だから、相手の意見が自分と異なっても共感をするんだ。
無理に同意する必要はない。
①共感→②意見を提案
この順で話を進める。
【まとめ】もしアドラーが上司だったら
- ネガティブな感情は押し殺さない
- ポジティブなことに目を向ける時間を増やす
- 自分の意見を言う前に、まずは相手に共感する
アドラー心理学では敵を作るようなことはしないんだ。
仲間とうまく付き合うことを前提としている。
たしかに、敵を作ってうまくいくわけがないですからね。
うむ。
タメになったと思ったら、さっさと本を買いに行け!
ありがとうございました。
では、行ってきます!